業界最高水準の低コアロスを実現したMn-Zn系フェライト新材料「6H60T」を開発
~業界標準コア形状の「UU79/129A」で提供開始~


2016年4月11日
FDK株式会社

 FDK株式会社(代表取締役社長:望月 道正)は、産業機器向けの大電力電源トランス用途に最適なMn-Zn系フェライト材料として、業界最高水準の低コアロス*1を実現させたフェライト材料「6H60T」を開発いたしました。

6H60T UU79/129A
6H60T UU79/129A

 半導体製造装置などの産業機器に搭載される電源は大電力化、小型化に加え、環境への配慮から省エネルギー化が進んでおります。これらのトランスのコア材には、実際の電源装置の使用環境下における低コアロス化が求められています。
 当社はこのような動向に対応し、独自の「フェライト材料技術」の追求により、コアロスの低減(当社従来品「6H60」に比べ15%ダウン。使用環境:140℃)を実現し、より広範囲の使用環境温度域での使用を可能にする新材料「6H60T」の開発に成功いたしました。
 さらに、同6H60T材を使用した業界標準コア形状「UU79/129A」での生産も可能です。

 本製品で産業機器電源の高効率化による消費電力の低減に貢献するとともに、当社は今後もフェライト材料の持つ潜在力を引き出し続け、お客様の多様なご要求に応えてまいります。

 本製品は、2016年6月よりサンプル対応を開始いたします。
 なお、本製品は4月20日から22日まで幕張メッセで開催される「TECHNO-FRONTIER 2016」の当社ブースにて展示いたします。

[主な用途]
・産業機器電源トランス

[主な特長]
・業界最高水準の低コアロス*1(当社従来品「6H60」に比べ、15%ダウン。使用温度環境:140℃)を実現

[フェライト材料技術]
1) 結晶構造制御
Ca分布マッピング  Caはフェライトを高抵抗化させ、渦電流損失を低減させる添加物として重要な成分の一つです。しかし、フェライトの結晶中に固溶すると磁気特性を劣化させ、逆に磁気損失を増加させます。Caをフェライト結晶間の粒界へ高濃度に析出させることで、渦電流損失の低減と磁気損失の低減を両立することが可能になります。
Ca分布マッピング
低      中      濃
Ca濃度

2) 磁気異方性制御
磁気異方性定数
フェライトの磁気異方性定数
一般的なコアロス特性は任意の1点の温度で極小値をとります。常温域と高温域で低損失を両立させるためには磁気異方性の温度変化を小さくする必要があります。組成および添加物を最適化することで、磁気異方性の温度変化を小さくし、より広い温度範囲で磁気損失の低減が可能となります。

[高効率化への貢献]
10kHz, 300mT, 140℃でのコア損失比較
コイル  UU79/129A × 4
6H60T UU79/129A
6H60(従来材)
損失 = 52W

コア損失比較6H60(従来材)
6H60T(新材料)
損失 = 41W
△11W
コア損失比較6H60T(新材料)

凡例
損失(kW/?)

*1:発表日現在。当社調べ。

以上

本件へのお問い合わせ: FDK株式会社

(お客様関係) 第一営業本部 第一営業部
TEL:03-5715-7409

(報道関係) 広報・IR室
TEL:03-5715-7402


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