新しい蓄電デバイス用の電極材料技術を開発

 
平成14年10月10日
FDK株式会社
 
 FDK株式会社(社長:鈴木惟司)は、電気二重層キャパシタよりもエネルギー密度(*1)が高い新しい蓄電デバイスを可能にする電極材料技術を開発いたしました。

 今回開発した材料技術は、コークスに特殊処理したものを正極材として使用するもので、この技術を用いることにより、従来の電気二重層キャパシタに比べ約2倍の電圧と4倍以上のエネルギー密度を有すると共に、優れた充放電サイクル特性と負荷特性をもつ新しい蓄電デバイスが実現可能となります。

 当社はこの電極材料技術を用いた新しい蓄電デバイスの実用化を進め、1年後を目処に製品化を図る計画です。第一段階としては、エネルギー密度と充放電サイクル特性の良さを活かして、小型UPS(無停電電源装置)への応用を計画しています。現在、UPSの多くは鉛蓄電池を使用しており定期的な取替えが必要となっていますが、新しい蓄電デバイスは、鉛蓄電池と同等のエネルギー密度が得られ、さらに優れた充放電サイクル特性によりメンテナンスフリー化が図れます。

 その他、将来的には高い起電力を必要とするハイブリッドカーや燃料電池車の補助電源などを含めた幅広い用途が考えられるため、今後さらに応用分野の開発を進めます。

 なお、この技術内容については、10月12日より九州産業大学で開催される「第43回電池討論会」で発表いたします。


(*1)エネルギー密度・・・単位質量または単位体積当たりから取り出せるエネルギー量。
 
(本件へのお問い合わせ)
広報・IR室  成重・平野
TEL:03-5715-7402
 

戻る

 このサイトについて | 個人情報保護ポリシー | Cookieの使用について