VHF-UHF及び地上波デジタル放送に対応した電波吸収技術の開発・実用化 | ||||||||
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平成15年7月17日 大成建設株式会社 FDK株式会社 株式会社ナルックス 昭和鉱業株式会社 株式会社ミナト建材 |
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大成建設株式会社(社長:葉山莞児)と、FDK株式会社(社長:鈴木惟司)、株式会社ナルックス(社長:生川浩平)、昭和鉱業株式会社(社長:吉川英機)、株式会社ミナト建材(社長:茂森潔)は、全テレビ周波数帯で安定した性能とビルの各種外装仕上に対応できる電波吸収技術を確立し実用化しました。 送信塔から発信される従来のテレビ電波は、立地条件や建物規模によって、建物の外壁で反射し、広い地域でテレビ画面にゴーストが現れる反射障害が起こり得ます。この反射障害を防止するためには、外壁に電波吸収体を設置して電波の反射を抑制する方法が従来から高層建物で採用されてきました。 テレビ放送は一般的な1~12cHのVHF帯の他、13~62cHのUHF帯での送信があります。さらに、本年12月1日から関東・中京・近畿の三大広域圏で開始される地上波デジタル放送は13~52chのUHF帯での送信が予定されています。また、2011年(平成23年)までは現行のアナログ放送も継続して送信されるため、電波吸収体にはVHF、UHF双方に対応した吸収性能が必要となります。 今回開発した電波吸収外壁は、仕上材とフェライトモルタルとコンクリートを連続的に一体成型し、さらに配合に工夫を加えることにより、電波吸収性能を向上させました。このフェライトモルタルは、2種類以上の組成のフェライトを混合し1層または2層にすることで、VHF、UHFのテレビ電波に対し同時に反射障害を防止できます。また、スーパーコンピュータを用いたシミュレーション技術を活用することにより、建物の立地条件に応じた最適設計が可能です。 今回の技術の主な特長は以下の通りです。
本技術は、既に建設中のFビルの電波吸収外壁(約4,200m2)に採用され、製作・施工がほぼ終了しています。出荷前検査では最低でも90%以上の吸収性能を、平均的には96%以上の電波を吸収する性能であることが全周波数帯域で確認されました。 本外壁パネルは、フェライトモルタルの設計をFDK(株)が、パネルの製造販売を(株)ナルックス及び(株)ミナト建材が実施します。 今後、大成建設(株)、FDK(株)、(株)ナルックス、昭和鉱業(株)、(株)ミナト建材各社は、外販も視野に入れて全国各地の都市部での営業展開を図って行く予定です。 |
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工事中のFビル | ||||||||
電波吸収性能の検査結果 〔VHF(1~12ch):90~222MHz、UHF(13~62ch):470~764MHz、地上波デジタル放送(13~52ch):470~704MHz〕 |
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