世界初となるペアリング演算用のICを開発! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2008年4月15日 FDK株式会社 筑波大学 公立はこだて未来大学 情報セキュリティ大学院大学 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
ペアリング演算用IC |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
FDK株式会社(社長:杉本俊春)、国立大学法人筑波大学(学長:岩崎洋一)、公立はこだて未来大学(学長:中島秀之)、情報セキュリティ大学院大学(学長:辻井重男)は、2005年11月に独立行政法人
新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構)の助成/委託を受け、このたび情報セキュリティとプライバシ対策において非常に有効な概念である双線形群を利用した、ペアリング演算用のIC(試作品)を開発致しました。 近年、情報ネットワークの進展にともなってセキュリティの対策が急務となっています。それは、小型化による情報端末の急増と社会の隅々への浸透、及びネットワークによる情報伝達収集能力の飛躍に起因しているからです。これらにより、攻撃の対象が増えたばかりでなく、攻撃に利用できるツールも増えており、セキュリティに対する要請は非常に高まっています。従来、この対策として、アクセス制御や暗号技術を用いた情報セキュリティ対策が採られてきましたが、上記の二つの進展が速すぎて追いつくのが容易ではない状況にあります。アクセス制御では情報自体は暗号化されていないので安全性の面で不安があり、また従来の暗号技術を使った対策では複雑な鍵管理が必要となるためスケーラビリティの問題があります(原理的には、鍵は端末-端末に対応しているので端末数の2乗のオーダとなります)。これは急激なユビキタスネットワーク進展と情報拡大におけるセキュリティ危機といえる状況です。 このため、ユビキタスネットワークの進展に追いつける新しい暗号システムの開発が求められています。これに答えられる仕組みが近年注目されているペアリング暗号です。ペアリング暗号を用いると公開鍵暗号基盤は極めて簡単なものとなり、鍵共有プロトコルもやり取りが不要となります。従って各端末に組み込めば非常に簡単にセキュアなシステムを組むことができるようになり、まさにユビキタスネットワーク向きといえます。 しかしながら、今までペアリング暗号の演算は処理に時間がかかる欠点がありました。従来例の代表であるRSA公開鍵暗号の処理に比べて数倍の時間がかかり、しかもソフトウェアでの実装が主たるものでした。そこでこのたびハードウェア化に向けて、アルゴリズムの改良・実装方法の工夫等を施すことにより世界で初めてペアリング演算用ICの開発に成功しました。本ICは、約20万ゲート規模(2NAND 換算、ROM/RAM/IO 除く)で実現しており、一回のペアリング計算時間が47μsという非常に高速な演算処理速度を達成しております(2008年3月現在)。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
[戻る] | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
このサイトについて | 個人情報保護ポリシー | Cookieの使用について | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||