世界最高水準(*1)のSMD対応小型全固体電池の高容量化品を4月に開発
~ 公称電圧3V、電池容量は500μAh(3.5倍)、体積エネルギー密度は従来比2.5倍に ~
2019年5月9日
FDK株式会社
FDK株式会社
SMD対応全固体電池(高容量化品)
本開発品は、IoT機器やウェアラブル機器、RTC(Real Time Clock:リアルタイムクロック)、SRAM/MCUなどの半導体関連製品、さらに従来の電解液を使用した電池では適用困難な過酷な環境下(高温、真空など)で使用される産業機器や車載電装機器などでも安全・安心に電力を供給します。
当社は、小型、高エネルギー密度、高い安全性、長寿命などの特長を有する電池として、昨年12月に世界最高水準(*1)の高電圧のSMD対応小型全固体電池を開発し、さらなるアプリケーション領域の拡大のために、高容量化を進めてまいりました。
今回、当社は従来の内部構成と形成プロセスを改良することにより、従来比2.5倍の体積エネルギー密度(65Wh/L)の高容量化を実現しました。
さらに、今回の高容量化に合わせて、電子部品規格に準拠した形状への変更を行なうことにより、酸化物系のバルクタイプのSMD対応小型全固体電池では業界最高(*3)の電池容量500μAh(当社従来比3.5倍)を実現するとともに、お客様が実装される際の利便性も向上させました。
本開発品は、一部のお客様のアプリケーション検証のため、2019年5月中旬からサンプル出荷を開始いたします。
当社は、今回開発したサンプル出荷と並行し、引き続き全固体電池の開発と2020年度からの量産に向けた対応を進めてまいります。
項目 | 単位 | 特性 (今回開発品) |
特性 (当社従来品) |
---|---|---|---|
公称電圧 | V | 3 | 3 |
電池容量 | μAh | 500 (3.5倍向上) |
140 |
体積エネルギー密度 | Wh/L | 65 (2.5倍向上) |
26 |
サンプル形状 | mm | (L) 4.5 x (W) 3.2 x (T) 1.6 | (L) 4.0 x (W) 2.0 x (T) 2.0 |
質量 | g | 0.08 | 0.05 |
使用温度範囲 | ℃ | -20 ~ +105 |
*1:発表日現在。酸化物系のバルクタイプの全固体電池で定格電圧3V出力のものは存在していません。(当社調べ。)
*2:株式会社富士通研究所(代表取締役社長:古田英範)と2017年2月に開発した高電位正極材料を用いた全固体電池
*3:発表日現在。(当社調べ。)
以 上
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